鏡を見るたび、ふと心が曇る瞬間はありませんか?
もしかしたら、生まれつき、あるいは病気や事故によって外見に「差」が生まれたことで、
人知れず悩みを抱え、「どうして私だけ…」と孤独を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
社会の中で「見た目」が与える影響は、私たちが思っている以上に大きく、ときに人生そのものを左右してしまうような、残酷な一面を持っていることを、あなたも、どこかで薄々感じてきたのではないでしょうか。
『美貌格差』が教えてくれる“見た目の現実”

今回ご紹介するのは、経済学者ダニエル・S・ハマーメッシュ氏による『美貌格差――生まれつき不平等の経済学』という本です。
この本には、「身体的魅力」が収入、就職、結婚、人間関係などにどれほど影響しているかが、経済学として、世界中のデータをもとに示されています。
中でも、私が衝撃を受けたのはこんな事実です。
- 容姿が平均未満の人の生涯所得:約146万ドル(約2億2千万円)
- 平均以上の人:約169万ドル(約2億5千万円)
⇒ その差は、約3,600万円にもなるといいます。
そしてこれは、営業や接客のように“見た目”が武器になる仕事だけの話ではありません。
研究職や工場勤務、さらには裁判や銀行の融資判断にまで、「見た目」が影響する可能性があるのだといいます。
外見の変化は、心の奥にも届いていく
私は、エピテーゼの現場で日々、多くの方と向き合っています。
指を失った方、乳がんで片方の胸を切除した方、生まれつき耳が小さい(小耳症)方や、人にはなかなか言えない「形の違い」に悩む方——
その方たちが語るのは、
「人前に出るのが怖い」
「積極的になれない」
「海やプール、温泉に行けない」 ということです。
といった、日常の中に潜む“つらさ”や“諦め”の気持ちです。
他の人から見れば、もしかしたら「そんなの気にしなくていいよ」と言われてしまうようなことかもしれません。
でも、その一言で済ませられないほどに、外見の悩みは深く、その人の心を揺らし続けるのです。
自分だけじゃないと感じてほしいから
この書籍『美貌格差』は、一見すると「きれいな人が得をする」という、少し冷たい話に聞こえるかもしれません。
でも私は、この本を読んで改めて思いました。
外見にまつわる悩みは、決して個人のせいではなく、社会の構造や無意識の偏見が関係しているのだと。
そして何より、
外見の変化や違いについては、今でも“タブー”のように扱われる空気があります。
- 「打ち明けにくい」
- 「人に知られたくない」
- 「病気でもないし、でも美容ではない」
そんな“どこにも相談できない”状態で、
悩みを一人で抱え込んでしまう方が、どれほど多いことか。
だからこそ私は、
「外見のことで悩んでいるのは、あなただけじゃない」
ということを、心を込めてお伝えしたいのです。
エピテーゼという“もうひとつの選択肢”

私たちのサロンには、日々お悩みを抱えた方からご相談があります。
- 事故で指先・足先を失くされた方
- 乳がんで乳房を切除された方
- 生まれつき耳が小さい、小耳症の方 など
皆さん、初めはとても不安そうな表情で来られます。
「どこに相談していいのかわからなかった」
「どこに頼ればいいのか、ずっと探していた」
そんな声を、これまで何度も耳にしてきました。
けれど、勇気を出してご相談くださった方の多くが、お帰りになる頃にはこうおっしゃいます。
「自分だけじゃなかったんですね」と。
だからこそ、私たちは「外見を整える」だけではなく、
その方の心がそっと前を向けるようなケアを大切にしているのです。
ただ「形を整える」だけではありません。
“人に会いたくなる”“鏡を見ても大丈夫になる”——そんな日常を取り戻すサポートを、ひとつひとつの製作に込めています。
これまで何人もの方が、
「ようやくみんなと同じになれた」
「これで、ようやく一歩踏み出せる」
と、涙を流してくださいました。
最後に
もし、あなたが今「見た目のことでつらい」と感じているなら、
それはあなたのせいではありません。
外見の変化や違いに心が揺れるのは、とても自然なことです。
でもその苦しさを、自分ひとりの問題だと抱え込んでしまう方が、本当にたくさんいらっしゃいます。
まずは、ご相談やご試着だけでも、お気軽にお越しください。